歴史に名を残し続ける象徴的な椅子デザイン 10 選

海軍椅子、1944年

ネービーチェアは、その名にふさわしく、1944 年に船や潜水艦での使用を目的として導入されました。複雑な工程を経てアルミニウムで作られたこの椅子は、オテロ氏が「丈夫で耐久性があり、軽い」と表現する椅子です。150 年もつと謳われており、このクラシックな椅子は実用的で長期的な投資となります。「その汎用性は時代や環境を超越します」とオテロ氏は言い、他のメーカーがネービーチェアを模倣した理由を部分的に説明しています。

アメリカ人のウィルトン・C・ディンゲスとEMECO製ネイビーは数十年にわたって住宅や商業施設で使用されており、さまざまなサイズや色が登場しています。屋内と屋外の両方での食事に最適な選択肢であるネイビー チェアは、キッチン アイランドでバースツールの形でよく見かけられます。

ベルジェールチェア、18世紀

「ベルジェールチェアは椅子の世界では忘れられがちな象徴的な存在だと思います」と、インテリアデザイナー スーザン・ウェムリンガー1700 年代に遡るフランスのベルジェール (発音はベアゼール) は、歴史的にフォーマルな椅子です。木製のフレームを露出させてエレガントな装飾を施したオリジナルのスタイルは、形の良い背もたれと上質な生地が特徴です。その後、よりシンプルなプロファイルと生地のバージョンも登場しました。

ベルジェールはフォーマルなリビングルームだけに使われるのではなく、リビングスペースや寝室にもぴったりです。特に、お揃いのオットマンと組み合わせると、その魅力は一層高まります。この洗練された椅子は、伝統的なデザインの空間に自然にマッチしますが、ウェムリンガー氏はベルジェールが新しい美的感覚にも合うと考えています。「300 年以上もの間存在してきたこの椅子は、今後も廃れることはありません。ただ、新しいバージョンが作られるだけです」とウェムリンガー氏は言います。彼女は、カジュアルな生地や色で外観を一新することで、空間に「ちょっとした気まぐれ」を加えるのに最適な椅子だと考えています。

エッグチェア、1958年

デンマークの建築家アルネ・ヤコブセンは、コペンハーゲンのSASロイヤルホテル全体の設計を依頼された際に、エッグチェアを設計しました。エッグチェアは、より伝統的なウィングバックチェアを現代風にアレンジしたものです。曲線的で、ホテルのゲストのプライバシーを確​​保することを目的としています。また、後ろに傾けることで快適性も高まります。大きくて快適なデザインのこの椅子は、モダンで現代的なリビング スペースでよく見かけられます。

フリッツ・ハンセン社製エッグチェアは発売当初から、布張りと革張りの椅子が用意されており、それぞれ複数の色合いがあります。また、コーディネートできるフットスツールもご用意しています。

チューリップチェア、1956年

「エーロ・サーリネンのチューリップチェアは、おそらく誰もがすぐに象徴的な椅子だと認識するでしょうが、オリジナルのデザインがこの世界的に有名な建築家によるものだとは知らないでしょう」とウェムリンガーは言います。建築家でありデザイナーでもあるサーリネンは、セントルイスのゲートウェイ・アーチを含む数多くの家具、建物、記念碑で今日でも知られています。

1956年に導入され、ノール社製チューリップ チェアは、最初に成功した一本脚の椅子の 1 つです。「この作品は未来的でありながらクラシックで、大量生産されたオーガニックなものです」とオテロは言います。脚の付いたワイングラスを思わせるベースから花が咲くこの椅子は、遊び心がありスタイリッシュな外観です。

オテロ氏によると、チューリップ チェアはダイニング ルームに自然にフィットし、オフィスにもスタイリッシュな選択肢です。ウェムリンガー氏は、モダンなラインは、他のモダンな家具と並べても、ヴィンテージの雰囲気と並べても、どんな空間にも快適にフィットすると述べています。この目を引く椅子がクラシックな椅子になった理由の 1 つは、その流動性です。「この椅子をどう捉えたらいいのか、誰にもわかりません。楽しくて風変わりなものなのか、それとももっとフォーマルな場で注目を集めるものなのか」とウェムリンガー氏は言います。

チェスカチェア、1928年

最近の復活によりハンガリーの建築家で家具デザイナーのマルセル・ブロイヤーがデザインしたチェスカチェアをよく見かけるのは当然のことです。片持ち梁のデザインがチェスカをモダンな印象にさせるかもしれませんが、実際には1928年から生産されており、最初はトーネット社で、現在はノール製チューブ状のスチールフレームは自転車からヒントを得たもので、ブロイヤーは数年前に初めて自転車に使用しました。バウハウス運動の象徴的な作品。

この椅子は、伝統的な 4 本の脚で支えられているのではなく、背もたれが開いていて、前脚 2 本がベースとなるフレームになっています。片持ちフレームにより、座面が弾むようになり、曲げ木や籐の座面と背もたれとの視覚的なコントラストが鮮明になります。現在、Cesca チェアには、布張りの背もたれや座面のオプションもあります。伝統的または現代的、円形または四角形など、ほぼすべてのダイニング テーブルに簡単にマッチします。

イームズ ラウンジチェア、1956年

「クラシックで洗練されていて、それでいて快適」とオテロはチャールズ＆レイ・イームズがデザインした伝説の椅子とオットマンをこう表現する。1956年にデザインされた670（イームズラウンジチェアとしてよく知られている）は、ハーマンミラー社製1957 年以来、イームズ チェアは世界中で愛され続けています。建築と家具デザインで知られ、数々の有名な椅子を手掛けたアメリカ人デザイナーのイームズ デュオは、この椅子に「使い古した一塁手のミットのような温かみのある、手になじむ外観」を求めていました。

イームズ ラウンジ チェアは、すぐにデザイナー作品として認知され、現在でも非常に人気があります。「イームズ ラウンジャーは、おそらく世界で最も模倣されている椅子の 1 つです。柔らかい革のボディと木製フレームの曲線デザインが、人を魅了します」とウェムリンガーは言います。

「この椅子を部屋に置くと、その空間の個性が高まり、ユーザーはくつろいだりリラックスしたりできるようになります。ファミリールームや勉強部屋に最適です」とオテロ氏は付け加えます。

ルイ・ゴーストチェア、2002年

フランスのデザイナー兼建築家フィリップ・スタルクがデザインしたルイ・ゴーストチェアは、カルテル社製2002 年以来。この椅子はリストの中では最も新しいかもしれませんが、そのオリジナルのインスピレーションは時の試練に耐えてきました。18 世紀のルイ 16 世のアームチェアです。ルイ ゴースト チェアは伝統的な形ですが、軽量で透明なプラスチック構造のおかげで、非常にモダンです。

現代的な空間でも非常に快適なこの椅子は、フォーマルなダイニング ルームから化粧台まで、伝統的な空間でも輝きを放ちます。洗練されたモダンさが、より華やかで豪華なディテールとコントラストをなします。屋外に適した素材で作られており、屋外での暮らしを格上げする素晴らしい選択肢でもあります。象徴的なクリア クリスタル仕上げで提供されるほか、複数の透明色や、不透明だが光沢のある色調で製造されています。

ウィッシュボーンチェア、1949年

デンマーク人デザイナーのハンス・J・ウェグナーは、明代の椅子に座るデンマーク商人の描写から、ウィッシュボーン チェアや彼がデザインした他の椅子のインスピレーションを得ました。ウィッシュボーン チェアは、Y 字型の背もたれからその名が付けられました。堅木のフレームと紙紐の座面を備え、殺風景さを感じさせないすっきりとしたシンプルなデザインです。

カール・ハンセン＆サン社製ウィッシュボーン チェアは 1950 年に初めて製造されて以来、チーク材で作られていました。今日では、さまざまな色と仕上げで提供されています。ウィッシュボーン チェアは、今でもあらゆる形のダイニング テーブルに見られ、意図的に選ばれた色合いはテーブルを引き立てたり、対照をなしたりします。その繊細なスタイルは、本物のアンティークとして、またはミッドセンチュリー リバイバル ルックの再解釈として、特に人気があります。

ウームチェア、1948年

エーロ・サーリネンがデザインしたもう一つの象徴的な家具であるウームチェアは、1948年に登場しました。このデザインは、フローレンス・ノールの依頼によって生まれました。ノールは今でも製造元である快適に丸まって座れる椅子を求めて。サーリネンは、人々が椅子に座ったり使用したりする様子をじっくり観察し、椅子の見た目と人間工学の両方を考慮した上で、安心感を与えることを目的とした広々としたデザインを考案した。「これは、さまざまな座り方やさまざまな体格のユーザーに対応できる、居心地のよい素晴らしい読書用椅子です」とオテロ氏は言う。成型された形状により、さまざまな姿勢をとれるだけでなく、本を立てかけるスペースも確保されている。ウーム チェアにはオットマンも付いており、柔軟性と快適性を高めている。

現在、ウーム チェアはリビング スペースや寝室でよく見かけられ、実用的な家具であると同時に、中心的な存在となっています。「ゆったりとしたサイズと独特の女性らしさが、この椅子をどんな空間でも目立たせます」とオテロ氏は言います。

スコアアームチェア、1976年

ポエングは、手頃な価格でどこにでも置ける椅子です。寝室だけでなく、書斎、リビングルーム、読書コーナー、子供部屋などにも置かれています。日本人デザイナーの中村昇氏がデザインしたこの椅子は、イケアのポイント1976年に発売されました。当初は鋼管で作られていましたが、1990年代にオールウッドフレームに変更され、同時に名前もPoemからPoängに変更されました。片持ち式のデザインでクッション付きのシートが特徴で、長年にわたってさまざまな木材、生地、色が用意されてきました。オットマンも用意されており、Poängはロッキングチェアスタイルにも発展しました。